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光ファイバセンサ概論(6)

基礎編<その1>(10)

基礎編<その2>(10)

基礎編<その3>(10)

基礎編<その4>(3)

設計編<その1>(10)

設計編<その2>(3)

施工保守編<その1>(10)

施工保守編<その2>(10)

施工保守編<その3>(7)

コラム(11)

設計編<その2>

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11_線路設計とはどのようなものですか

事務局
線路設計とは、センサの配置方式に応じて、線路をどのように分岐させるかを設計します。一般的には光切替装置や光カプラを使用して分岐します。

使用する装置の特性によって、装置から一番遠いセンサまでの光伝送損失が制限されます。この考え方はダイナミックレンジと呼ばれています。

光切替装置でも光カプラでもデバイス自身の損失があり、これらのデバイスを使用することで、線路の伝送損失が増加しますので、

式

※1:透過型(計測器の受光器が遠端側にある場合)の計測の場合
片道の線路の総損失、反射型の計測の場合は往復の線路の総損失
※2:計測器の最大受光レベルと最小受光レベルの差

となるように設計する必要があります。線路の総損失がダイナミックレンジより大きくなってしまうと、図1に示すようにセンサ4の反射光の検出ができなくなります。

図2
図1 計測器のダイナミックレンジ

また、光カプラを使用する場合、伝送損失に加えて、光の分岐比を考慮する必要があります。図2のように、センサ1,2,3,4への分岐用に分岐比50:50のカプラを使用したとします。

図2
図2 分岐カプラを用いた場合の反射光レベルの違い

この場合、センサ1には計測器から出た光の50%が入射され、センサ2には25%、センサ3には12.5%の光が入射されます。

センサに入射される光の量が小さいと、反射される光の量も小さくなってしまいますので、センサの測定精度が悪くなる場合があります。

さらに、反射光が伝送路に戻る際の結合損失も考慮する必要があります。

このため、各センサから戻る反射光が出来るだけ同じレベルで受光器に入射するように、カプラの分岐比についても設計する必要があります。

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