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光ファイバセンサ概論(6)

基礎編<その1>(10)

基礎編<その2>(10)

基礎編<その3>(10)

基礎編<その4>(3)

設計編<その1>(10)

設計編<その2>(3)

施工保守編<その1>(10)

施工保守編<その2>(10)

施工保守編<その3>(3)

コラム(11)

コラム

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C09_FBGの製造方法

事務局
 センサとしてよく使用される光ファイバのコアとクラッドの材質は共に石英ガラスですが,コアには屈折率を高めて光を閉じ込めるために微量のゲルマニウムが添加されています。コア材であるゲルマニウム添加石英ガラスは,波長250 nm 近傍の紫外光に対して感光性を有し,この領域の紫外光の吸収によって化学構造の欠陥が生成して屈折率の上昇を起こす性質があります。
 FBG(Fiber Bragg Grating) とは、光ファイバの一部分のコアに対して周期的な屈折率変化が形成されているものです。
 FBGの製造方法としてはマスク処理による方法が一般的で、これは感光性のあるコアに強度が周期的に分布した光を照射し、光ファイバの屈折率を照射する光の強度に応じて局所的に変化させてその状態を固定させる方法です。
 位相マスクは石英ガラス基板の表面に周期的な凹凸を形成したもので、このマスクにコヒーレント光を垂直入射すると,多くの回折光に分割されます。このうち+ 1 次光と- 1 次光の重ね合わせによって作られる干渉縞を利用してグレーティングを作ります。作られたグレーティングは1 cmの中に約2万本の縞模様があるという高密度となっています。

図1
図1 FBGの製造概要図

 FBG の周期(間隔)がコアを伝搬する信号光の半波長に合致すると,信号光はいわゆるブラッグ(Bragg) 反射を起こして逆方向の伝搬モードに変換されます。すなわち,もと来た経路を逆方向に跳ね返されます。
 光ファイバのFBGの部分に引張歪を与えると,FBG の格子間隔も長くなるため,FBG のブラッグ波長も長波長側にシフトします。圧縮の場合はこの逆の現象が起こります。この波長シフト量は光ファイバの歪量に比例するので,ブラッグ波長のシフト量を計測することによりFBGに加わる歪量を知ることができます。ブラッグ波長が1550 nmであれば、波長シフトは1.2 pm/µε程度となります。
 FBGの製造上、露光前に加工部位の樹脂被覆を除去する必要があるため,FBG 形成後に被覆除去部を再被覆(リコート)などによって保護します。光ファイバセンサ用FBGには,高強度で肉薄のコーティングが可能なポリイミド樹脂被覆(ポリイミドリコート)が施されます。これは,柔らかく肉厚なUV リコートの場合,検出すべき微小歪が被覆の変形によって緩和され,FBG センサの検出感度が低下してしまうので、これを避けるためです。


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